バーズのデビューアルバム『ミスター・タンバリン・マン』は1965年6月21日に発表され、フォーク・ロック革命の始まりとなりました。 わずか数ヶ月の間に、バーズは有名になり、1位のシングルと大ヒットしたアルバムで、ブリティッシュ・インベイジョンの鳴り響くギターとバックビートを、フォークのハーモニーと叙情の深さと結びつけて、まったく新しいサウンドを作り出したのである。
おそらく、他の誰かがビートルズの「Ticket To Ride」の明るいギターラインとボブ・ディランのオリジナル「Mr. Tambourine Man」を聴いて、何とかこの2つを組み合わせることを思いついたかもしれませんが、バーズが自分のグループの新しい音を考案したときにはそのどちらの録音も存在しなかったのです。 コロンビア・レコードと契約したばかりのバーズは、レーベルメイトのボブ・ディランがアルバム用に録音する前から、「Mr.Tambourine Man」の初期のデモ・バージョンを入手していた。 1965年1月20日、彼らはスタジオに入り、後に彼らのデビュー・アルバムのタイトル曲となり、ついでに言えば、ボブ・ディランの曲で唯一全米ポップチャートで1位を獲得することになる曲を録音した。 ディランとレノンの中間的なヴォーカル・スタイルを意識して、マクギンはリードを歌い、ジーン・クラークとデヴィッド・クロスビーは、マクギンのジャンキーなエレクトリック12弦リッケンバッカーのギターとともに、バーズのトレードマークの音の基礎を形成することになる複雑なハーモニーを提供している。
そのサウンドは、その後数十年にわたりビッグスターからバングルズまで無数のグループに影響を与え、バーズの同時代人、さらには最初にインスピレーションを得たアーティストに即座に深い影響を与えた。 バーズが「ミスター・タンバリン・マン」を作ったのを聞いたボブ・ディランは、「すごいな、これならダンスもできるぞ!」と反応した。 1965年6月21日、大きな影響力を持つ同名のアルバムが世に出るわずか数日前、ディラン自身はニューヨークのレコーディングスタジオでエレキギターを手に「Like A Rolling Stone」の仕上げを行い、ちょうど1ヵ月後のニューポートフォークフェスティバルで「Dylan goes electric」なる物議を醸すパフォーマンスの舞台を整えていたのである。