リシノプリルとイブプロフェンは一緒に飲んでも大丈夫?

薬剤師さんへ

高血圧でリシノプリルを服用しています。 この薬を服用するときは、市販のイブプロフェンの使用はなるべく控えた方が良いと書いてありました。 この注意の根拠は何ですか?

高血圧の方へ

ここで心配なのは腎臓のことです。 リシノプリルは、血管を収縮させる酵素(アンジオテンシン変換酵素)が働かないようにすることで、血圧を下げる作用があります。 血圧は、この変換酵素の働きも含めて、腎臓によって大きく管理されていることはよく知られていません。 腎臓は血圧をコントロールする一方で、血液中の老廃物を尿に濾過する働きも持っています。 腎臓のろ過部分に入る血管と出ていく血管を水のホースに見立てるとわかりやすいかもしれません。 リシノプリルのような薬を飲むと、腎臓から出ていく水のホースが大きく開いてしまうのです。 この部分が開いていることで、腎臓の中の圧力が低く保たれる(良い)のです。 イブプロフェンを一緒に飲むと、同じように腎臓のろ過機能が働きますが、腎臓につながる水道のホースを締め付けてしまう作用があります。 さて、全体像ですが、腎臓に入るホースを縛ってしまい、同時に腎臓から出るホースを開いてしまうと、実際に腎臓のろ過部分にある水(血液)が少なくなってしまうのは想像に難くないでしょう。 量を減らすということは、腎臓の濾過速度も下げるということです。 腎臓が血液を効率よく濾過できなくなると、ある意味故障していることになります(短期腎不全、急性腎不全)。 これは、血液中に老廃物が蓄積され、他の多くの健康問題を引き起こすことにつながります。 また、多くの糖尿病治療薬を含む、他の薬の服用によっても、さらに影響を受ける可能性があります。 リシノプリルと同じクラスの薬はいくつかあります。腎臓に影響を与える可能性のある薬について、薬剤師に必ず相談してください。

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